沖縄科学技術大学院大学 (OIST)の波力発電の実験サイトで,水流を調査するために海岸波をシミュレーションした.
実験サイトは,沖縄県国頭郡恩納村にある瀬良垣漁港の防波堤の北側の浅瀬である.航空写真に見られるように,浅瀬の先は水深が急激に深くなるドロップオフ地形である.
目次
可視化
海洋側の造波境界条件は,分散関係より,周期 T = 8 [s],波長 L = 90 [m]とした.さらに,砕波限界曲線より波高 H = 2 [m]とした.
動画①の水面の色は,流速の伝播方向成分の大きさを表している.波では,前進方向(赤色)と後退方向(青色)の流速が交互に現れる.海洋から海岸に伝播する波は,水深が浅くになるにつれて海底の影響を受け,浅水変形が進行し,砕波帯や海岸で砕波する.
動画②では,断面表示で水中流速を可視化している.また,動画③ではドロップオフの浅瀬側を拡大表示している.波峰が赤色の前進流速,波谷が青色の後退流速であることがわかる.