都市風速マップ

都市風速マップは,東京都市部の様々なエリアにおける地上 1.5 [m] での風速を (風速ごとに色分けして) 表示したもので,下の動画では,非定常風速・時間平均風速・RMS風速 (平均風速からのずれ) を順番に表示しています.都市風速マップのYouTubeチャンネルでは,これまでに作成した全てのマップをご覧になれます.(都市風速マップPDF版)

目次

非定常流体解析による瞬時風速

都市風速マップの風速データは非定常流体解析に基づく瞬時風速であるため,時間平均風速では捉えられない現象 (突風など) の予測にも適しています.

PLATEAU

都市風速マップでは,国土交通省が主導する3D都市モデルのオープンデータ化プロジェクト“PLATEAU”で公開されている建物データと地形データを用いています.

動画では,PLATEAU (東京23区) に含まれる全区画のデータを結合して一つの3Dモデルを作成し,地表面を海抜高さで色付けして表示しています.

解析手法と計算条件

都市風速マップの風速データは流体シミュレーションにより算出されています.解析手法と計算条件については下の動画をご参照ください.

風速

都市風況解析では,建物の代表長さが 10 – 100 [m] 程度,風の代表速度が 1 – 10 [m/s] 程度なので,Reynolds数は数百万から数千万のオーダーになります.十分に大きいReynolds数では流れの相似則が成り立つため,風速が変化しても流れの構造に大きな影響はありません.そのため,都市風速マップの風速を全体的に2倍や半分にすることで,異なる風速 (計算条件) の場合として読み替えることができます.なお,都市風速マップでは上空での風速を10 [m/s] としています.

風向

風向は気象庁が公開しているデータを基に,東京の卓越風である南風と北西風の2ケースを整備しています.

接近風 (地表面粗度区分)

解析モデルにアプローチする風速の鉛直分布は,日本建築学会の文献*を参考に,各地域ごとに適切な地表面粗度区分を選択しています.上の動画もご参考ください.なお,地表面粗度区分はYouTubeの各動画の説明欄に記載しています.

* 日本建築学会, “建築物荷重指針を活かす設計資料2 建築物の風応答・風荷重評価/CFD適用ガイド”, 丸善, (2017), pp. 59-61.

数値データ

風速データはvtk形式,都市データ (建物データ+地形データ) はstl形式です.データは,ParaView (オープンソース)を用いてお好みの可視化や二次的な解析に活用できます.

都市風速マップの作成に用いたデータについてはこちらをご覧ください.また,販売についてはこちらをご覧ください.

受託解析・コンサルティングサービス

都市風速マップに関する受託解析やコンサルティングサービスをお引き受けします.また,ご希望の地域の風速データがご入用の場合にも対応します.

お問い合わせフォームまたはメールからお問い合わせください.

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